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つみ木編

カット中。長く大きいものから短・小の順に進めます。

材料を無駄なく使い切りたいので、つみ木は本当に短いものを使っています。なので、24mm角のものも1個ずつ切っています。

カット後、仕上げ前の状態。1つずつサンダーにあてて仕上げながら、厚みをそろえます。

完成品。


木でものを作っていると必ず残ってしまう部分があります。ぎりぎりまで使いたいと思って、日々もの作りをしている私でも、さすがにここまで短くなると・・・。
私に限らず、木でもの作りをしている人が誰しも考えますが、手を付ける人はとても少ないもの。それが「つみき」なのです。
簡単でしょ?と思われるかもしれませんが、小さい子供が使うものなので、尖ったところが無いようにしっかりと面をとって仕上げなければなりません。

自分の子供に1セットぐらいならやるけど、それを製品にしたら・・・。
ある家具の展示会で初めてこの「つみ木」を展示したときの事です。値付けに悩んでつけたこの金額、それを見た同業者の方が「おい、兄ちゃん、この値段でいいのか?」と。それくらい手数が多いのです。

息子がまだ2歳にならないぐらいに誤飲が怖かったので、基本寸法35mmのものを与えたのですが、大きすぎて文字通り手に余らせていて、持ちにくそうでした。
次に基本寸法30mmのつみ木を作ったのですが、それでもかなりボリュームがありました。30×90などになると、他のものが作れそうだな・・・。
また、片付けるのにかなり場所をとったりと、決め手に欠いていました。
いつの間にか、つみ木ではなくブロックでなにか作るようになっている息子が7歳の時に、次女が生まれました。彼女が使うまでの何年間かはしまっておくことにしたのですが、かなりかさ張る・・・。
つみ木自体は、彼らの子供にもとっておける。もう少し小さい方が、場所をとらないからいい。誤飲もなさそうだし、使わせるのは3歳以上にすれば安心だ。24mmを基本寸法にすれば、親板が27mmのものでもとれるので無駄がない。
いろいろと考えた結果の基本寸法です。