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乳歯&へその緒入れ編

パーツを同じ材料からとることを「共木(ともぎ)」といいます。」写真左が元の材料で、切断して蝶番の組みにします。

カットしたもの。
上下が共木なので、バラバラにならないように。

色目を合わせてピンを入れ、組みにしていきます。

色目が合わなかったもの(右の一列)は次回へ。

内側を仕上げ、組む前に内側だけオイルを塗っておきます。

クランプで1つずつ組立て。

完成品。


いつの頃からの風習かはわかりませんが、下の歯は屋根(天井裏)に、上の歯は縁の下に投げると丈夫な歯(早く、という所も)が生えると言われています。

私の息子が幼稚園児の時に,初めて乳歯が抜けましたが、集合住宅のために屋根も届かないし、縁の下もありません。ごみとして処分するには忍びなく、ビンに入れて保管していました。何本かたまってしまった時、同じようにしている人も多いのでは?と。

自分もそうでしたが、子供たちは乳歯の事など忘れてしまって大人になって行きます。そして、親からの愛情も・・・。

彼らが二十歳になった時、あるいは親になった時に渡してあげたら、親が子供をどれだけ愛していたかが、ほんの少しでも伝わるのではないでしょうか?

一緒に開けてみて「そんなのとってあったんだね」そして、虫歯がなかったら「ちゃんと磨けていたね」足りなかったら、「そういえば給食の時一緒に飲んじゃったっけ」・・・。その当時を思い出す道具の一つになってくれればと思います。

子育てをしていると日々に追われてしまって、心に余裕がなくなりがちになります。乳歯が抜けるタイミングはわかりませんが、箱を開けて歯を入れる時に、子供の成長の過程を思い出して、そして、生まれてきてくれた時の優しい気持ちを思いだしてくれたら・・・。

たくさんの「想い」を伝えるきっかけの一つになれば、と願って作っています。