「次回作を聞かれても」

何度か原画展やお話会をやらせていただいたりしながら一年が過ぎた頃、福音館書店から封書が届きました。
何だろうと思って開けると、中国語での翻訳出版の話で、これも驚きました。
2015年には同じく中国語での価格の安いペーパーバック版の依頼があり、
自分の手から離れただけではなく、完全に独り歩きをしているんだと感慨深いものがありました。

原画展やお話会などで読み聞かせをしている時に、真剣に聞いてくれている子供たちの顔を見た時は
作者冥利に尽きるというのでしょうか、とても嬉しい気持ちでした。
描いている時や発売されてしばらくは考えもしていませんでしたが、取材や原画展、お話会などの時に必ず
次はどんなものを描くのですか?と聞かれました。

絵本を作り上げる大変さを経験した後なので、次はないだろうと思っていますが、
構想として考えているものが2つあります。
一つは飛行機関係で、冬の空港を描いた「北国の空港」と
もう一つは、木材が運ばれて、いろいろな機械を使って家具ができてゆく様子を描くことができたらと思っています。
なかなか日の目をみない家具製造の様子を紹介できたらと。

おかげ様で、「空のみち」はご好評をいただいております。
2015年11月の時点で福音館書店の在庫が無くなってしまいました。
月刊誌なので増刷はありません。
たくさんの方に購入していただいたという事はたいへん嬉しい半面、
書店での購入はできなくなり、残念でもあります。